音楽の世界で使われる「ドンシャリ」という言葉があります。「ドンシャリ」とは一体どんな音なのでしょうか?文字で説明されてもなかなかピンと来ないと思います。

そこで、本記事では「絵」に例えながらドンシャリについて徹底解説します。

1.そもそも「ドンシャリ」とは?

ドンシャリとは、下の図のように、「高音域」と「低音域」がよく聴こえて、「中音域」があまり聞こえない音のことを言います。

大音量で音楽を流している車や、電車で隣に座っている人のヘッドホンから漏れる音を「うるさいなあ」と感じた経験はありませんか?

彼らの車やイヤホンからは「ドンドン」「シャカシャカ」という音だけが響いてきます。端的に言うと、そのような音が「ドンシャリ」と呼ばれるものです。

外部から音を聞いている側には、中音域が聞こえづらいため、「ドン」という重低音「シャリ」という高音のみが聴こえます。下図のように、「重低音」と「高音」を極端に強調した音のことを「ドンシャリ」と呼びます。

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2.ドンシャリを絵に例えると、メリハリのある派手な絵

クレヨンで「夜の原っぱを歩く、女性のシルエット」のイラストを描いた場合を想像してみてください。

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背景(低音)を黒で描き、女性のシンボルカラーである赤色で女性のシルエット(高音)を描きます。そして、女性の立つ地面に中間色の緑(≒中音)を置きます。

暗い背景のため、真っ赤な女性のシルエット(≒高音)が強調されて見えると思います。しかし、女性の足元にある緑色の原っぱ(中音)はあまり目立ちません。

これは、背景と比べ、メリハリのある赤い女性のシルエットが強調されすぎて、中間色の緑の存在感が薄くなっているのです。このようにドンシャリとは、人間の感度が高い、明るい色(高音)を目立たせることに他なりません。

3.「ドンシャリ」音のメリット

先ほどの例で挙げたように、大胆な色使いのイラストを好む人は多くいます。インパクトが強く、激しい印象が好まれているのでしょう。

音楽におけるドンシャリもそれと同じで、「重低音」と「高音」が強調された極端にメリハリのある大胆な音の運び方が好まれることがあります。パッと聴きのインパクトを重視する若者に特に人気があるようです。

激しい曲を演奏するときやライブを行うときなど、とにかく盛り上がりたい場合にはもってこいです。

4.「ドンシャリ」音のデメリット

イラストの例のように中間色の緑色(=中音域)を潰してしまうリスクがあります。そのため、「高音」から「低音」までバランスのよい音を好む人にとっては、極端なドンシャリ系の音は耳が痛く、耳障りに聞こえるでしょう。

大胆な色使いのイラストは、絵が下手な素人が描いても見る人にインパクトを与えることができます。音楽の世界も同じで、極端な音を使うことで実力の低さをごまかす「素人騙しのテクニック」と批難されてしまうことがあります。

5.まとめ

昔の音の再生装置は、「低音」と「高音」を強調する(ドンシャリの)ように作られていました。原音を綺麗に再生できなかったため、聴き手にとって良い感じに聴こえるように、そうせざるを得なかったのです。

しかし、現代はわざと「重低音」と「高音」を強調したドンシャリ系の演奏をするアーティストもいます。当然ながら、人それぞれ、音楽の好みは違います。大胆な音使いのドンシャリ系を好む人もいれば、極端でないバランスの良い音を好む人もいるでしょう。

何かと「素人騙し」と言われることの多いドンシャリですが、結局は音楽のスタイルや聴く人の好みによるのではないでしょうか。

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