歌詞の書き方(自分の世界観を思い通りに表現する具体的な方法とは?)

 作詞は、ほんとうに奥深い世界ですよね。

 自分の表現したい世界観を構築して、視聴者にメッセージを伝えなければなりません。また、文字数を考えたり、歌いやすさを考えたり、・・・と計画的に作業していく必要があります。

1.歌詞の書き方には「マニュアル」はない!?

 音楽はメロディラインや楽器の積み重ねなどで表現する「抽象的なもの」です。歌詞は、ものにもよりますが、一般的に言葉で世界観を表現できる「やや具象的なもの」と言えるかもしれません。

 ボカロ系でもバンド系でも、作詞のコツや、お約束を頭の片隅に置いておく事で、作品をより魅力的なものにできると思います。

 ただし、芸術には明確な答えはありません。作詞をする人の数だけ、やり方の流儀が存在します。マニュアル化したアプローチを考えるのは難しいのですが、ここでは最も多いパターンと考えられる、

曲の流れ→歌詞の構造を考える→ふさわしい言葉を当てはめる

という曲先の作詞について、手順を見ていきましょう。
(ちなみに、音楽業界では「詞先」よりも圧倒的に「曲先」が多いです)

2.歌詞の書き方の流れ

 楽曲で歌詞が持つ役割とは「聴き手へ伝えたい”思い”を表す」ことです。まずは、十分に「下ごしらえ」をする必要があります。

(1)「世界観」を設定する

 歌詞を書き始める前、テーマを盛り込むにふさわしい舞台(世界観)を設定する必要があります。「いつ」「誰が」「どこで」「何をした」といった、いわゆる5W1Hにあたる設定です。これがないと、支離滅裂な歌詞になる危険性が有りますので、しっかり決めておきます。

 ここでは、「真夏に、僕と君が、海の見える丘で」という世界観に設定して先に進んでみましょう。

(2)「世界観」から「キーワード」を連想する

 設定した「世界観」(「真夏に、僕と君が、海の見える丘で」)を元に「キーワード」を連想します。
 「スイカ」「浴衣」「花火」「彼女」「裸足」「予感」「夕焼け」「貝殻」「潮風」「サンゴ礁」「海岸」「別荘」「はしゃぐ」‥‥と次々にキーワードが浮かび、連想が広がっていくことでしょう。とにかく大量にキーワードを連想して、その中から使いたいものをピックアップします。

 スパッと一語で曲を象徴するような、「キャッチーなフレーズ」が頭に閃くかもしれません。世界観から連想したフレーズは、候補としてメモしておきます。

 「世界観に対応するキーワードを大量に集めたい」、「自分の世界観に合った単語が思いつかない」、「単語のチョイスが素人っぽくなる」という方にはサポートをしておりますので、こちらからご連絡ください。

(3)曲構成から歌詞の流れを決める

 曲先のため、既に曲構成(Aメロ、Bメロ、サビ)は決まっています。各セクションにおいて、どこでどういうメッセージを出していくのかを、盛り上がりの山や谷をイメージしておきます。

 一般的にAメロはおとなしく、サビに向かってドンドン曲が盛り上がります。歌詞の内容も一緒にテンションUPしていかないとおかしいですよね。そういった大まかな緩急・テーマ決めを行います。

(4)音に言葉を当てはめていく

 そしていよいよメロディに合わせ、文字を当てはめていきます。先ほどの構造イメージを見て「普通の小説など書くのと一緒だね」と思った方もいるのではないでしょうか?まさにその通りで、小説・作詞のどちらも「文字でストーリーを語る」ものですから、共通した部分も多いのです。

 また、メロディに文字合わせする際も、同様のワザは存在します。倒置法、反復法、比喩などなど。韻を踏むのもそのひとつですね。

 歌詞では、1番-2番の対応箇所は、同じ文字数で韻を踏む必要があります。そんな場合に便利な無料のWebツールがありますので、ご紹介します。

韻を踏んだ単語探しに便利な「韻を踏むメーカー」

(5)歌い手(言葉の響き・字数・発音)を考慮して修正する

 ようやく「作詞ならでは」の、サウンドとの融合性を吟味していくチェックポイント、「実際に発声した時、どう響くか考える」です。

 破裂音(バ、パ、ガ行など)はインパクトがあり、サビ等の歌い出しに置くと強烈な印象を与えます。一方でマ、ハ、ナ行はパンチがなく、アップテンポ曲では弱腰ですが、しっとりバラード系のフレーズ頭に置くならコチラで即決でしょう。

 代表的な「言い換え」では、メロディ音符にうまく収まるように、またニュアンスを変えるため同じ意味をもつ別の言葉に変えてみます。「夢」→「ドリーム」のように。

 人間の場合はもちろんですが、ボカロ系の場合にも、言い換え検討をする場面が出てきます。各ボカロの独特の滑舌の個性と言うか、どうしても苦手な発音があるためです。

 達人ならば「滑舌」や「調教」でどうにでも対応するでしょうが、慣れない人が「小細工」に四苦八苦して、大事なインスピレーションまで消えてしまっては本末転倒です。

 歌いにくい単語はスパッと諦めて、響きの良い別の言い回し・単語を探したほうが結果オーライになるケースがけっこうたくさんあります。

まとめ

 以上を整理すると次の流れになります。ぜひ、歌詞を書くときに参考にしてみてください。

1.「世界観」を設定する
2.世界観から「キーワード」を連想する
3.曲構成から「歌詞の流れ」を考える
4.音に言葉を当てはめていく
5.歌い手(言葉の響き、字数・発音)を考慮して修正する

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